えむえむっ!2巻

えむえむっ!2 (MF文庫J)

えむえむっ!2 (MF文庫J)

個人的には何でこれほどの変態ラノベが(ネタとして)あまり世の中の話題にならないのかが不思議なんですが(笑)
どM体質に悩む高校一年生、砂戸太郎。M体質を治そうと、生徒の願いでもかなえるという第二ボランティア部に行ってしまったが最後。美少女で理不尽な高飛車部長の石動美緒にいろいろ振り回されたり、理由もわからず殴られて中学時代の同級生にはM体質が発覚してしまった原因の結野嵐子がいたり。1巻では男性恐怖症ってだけで嵐子さんはよい娘さんだとわかるので、2巻ではとても好感を持てるキャラに変貌しておりますが。
それ以外にも登場キャラは一味も二味も濃いキャラばかりなのですが、そこまで説明すると長くなるので止め。
どう見ても一見変態話なのに、肝心な場面ではいい台詞を残してくれる妙なバランスがよいのです。
それにQP:flapperのお二人が描く可愛いキャラ絵も魅力で死角はないです。


そんな話から続く2巻は、一つは美緒との話、もう一つは嵐子との話(というか別の意味で変態な主人公の母と姉の話とも言える)。
美緒みたいなキャラは、どうしても有名になりすぎたラノベ涼宮ハルヒシリーズ」のハルヒみたいなキャラを彷彿させますが、彼女の強気キャラが最後まで読むとただの嫌味な強気キャラという一面だけじゃなく、実は優しい面もあるというギャップや実はこの性格を形成するにはとてつもない過去があるんじゃないかとか思わせるところが絶妙。


もう一つの話は主人公を愛しすぎて変態な主人公の母と姉が、最近仲良くしているらしい女の子である嵐子を家に呼んで策略をしかけるという単純なお話。こんな無茶苦茶な話だというのに、嵐子さんの


「ま、また呼んでもらえたら嬉しいです」


という一言で、綺麗に収まってしまう上手さがあります。
というわけで、変態とラブコメの両方が好きな人は是非お手にとってみることを勧めます(笑)