ミミズクと夜の王
ミミズクと夜の王 紅玉 いづき メディアワークス 2007-02 by G-Tools |
「女の子はね……恋をすると、みんな馬鹿になるのよ」
これはマジで面白かった。
それは絶望の果てから始まる小さな少女の崩壊と再生の物語。
死にたがりのミミズクと人間嫌いの夜の王のお話。
ミミズクが夜の王と会って変わっていく姿が。最初は自分でも気づかなかった自身の存在意義の変化。
友情と愛情と人(と魔物の)暖かさに心を打たれる。ミミズクのまっすぐさと夜の王のわかりづらい優しさが読みごたえありました。そんな優しさに関していろいろいい台詞はあったけども、冒頭に書いたオリエッタの台詞がシンプルかつ最もぐっときました。
幸せとは何かについて今一度考えたくもなるような作品でもあります。