キノの旅Ⅹ

キノの旅〈10〉the Beautiful Worldキノの旅〈10〉the Beautiful World
時雨沢 恵一

メディアワークス 2006-10
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「師匠なら、もっと優雅に終わらせたんだろうなぁ」

キノの旅はいつものごとく、一見単調な話ですが、その中に人の心を揺さぶるような風刺的な何かがある作品であることにずっと変わりない。
特別盛り上がるわけでもない、そして実に残酷。10巻のメインはやはり「歌姫のいる国」でしょう。後半丸々使ってますし。
ここで出てくるエリアスとサラのようなボーイミーツガール的な話は、時雨沢さんの得意技の一つだよね。その辺を煮詰めたものはアリソンだったり、りりとれだったりするわけだけど。必死に女の子を守る男の子の姿って昔ながらの少年まんが的な展開なのだけれど、そういうのを面白く表現できるのが魅力なんですよね。
しかし、もうネタ切れなのだそうで大変ですね。あとがきがっ!
今回はもう「あと」がきではなかったですよね(苦笑)

にしても、2ヶ月も経ってから読むとは、本当にラノベ離れが深刻化しててやばい。